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現物不動産投資・投資型クラウドファンディング・REIT、3つの違いを解説!

2020/07/20 不動産投資

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不動産を扱った代表的な投資方法として、「現物不動産投資」「不動産投資クラウドファンディング」「REIT」があります。不動産投資はミドルリスクミドルリターンと言われ、手堅い投資として人気のある投資方法です。しかし、これら3つはそれぞれリスクやリターンが異なるため、はじめるにあたっては自分にふさわしい投資方法を見極めることが必要不可欠!

 

ここでは、3つの違いと個人にあった投資方法について紹介していきます。

3つの不動産投資の違いまとめ

従来の現物不動産投資は、物件購入に多額の資金が必要とされるため、融資を受けられるだけの属性・資金状況がなければなりませんでした。

 

そこで、少額から不動産に投資できる方法として出てきたのが、REIT(不動産投資信託)です。投資家から集めた資金で不動産物件を購入し、賃料収入や売買で得た利益を分配する金融商品として、証券取引所に上場・売買されています。投資信託なので、投資家は物件の運営管理をする必要はなく、手間や資金などのコストが少ないのが特徴です。

 

そして、インターネット上で不特定多数から出資者を募るクラウドファンディングが広まるとともに誕生したのが、不動産投資クラウドファンディングです。一般から資金を募って物件を購入し利益を配当する点はREITと同じですが、出資者が投資する物件を自由に決められる点が異なります。

 

以下に、3つの不動産投資の違いをまとめました。

 

 

 

 

投資対象のバリエーションによる比較

現物不動産投資では、資金規模によって投資できる物件は変わってきますが、多くは居住用の不動産となります。区分マンション、一棟アパート、一戸建てなど、数百万〜数千万円単位の物件が中心となるでしょう。

購入した後は物件の賃貸管理をすることになりますが、管理会社に委託することもできます。

 

REITの投資物件は、マンション、オフィスビル、商業施設、ホテル、物流施設などです。銘柄によって投資物件の種類に特性があり、ホテルにのみ投資している銘柄や、事務所に特化した銘柄など多岐に渡っています。そのため、同じREITの分類でも価格の推移に差が見られます。REITを購入する際には、物件の構成比にも注目しましょう。

 

クラウドファンディングでは、運営会社によって出資できる物件のバリエーションが異なります。マンション、オフィスビル、商業施設、ホテル、保育園、老人ホームなど、現物不動産投資では取り扱うことが少ない不動産もあることが魅力です。1つの物件に対して出資額を決めて出資することができるため、物件と投資額を自由に組み合わせてポートフォリオを作ることができます。

投資額による比較

現物不動産投資は、基本的に不動産を投資家が購入して経営していくため、多額の購入資金が必要となります。ただし、金融機関から融資を受けることができれば、いわゆるフルローンで0円から不動産投資をはじめることも可能です。

ローンを受けるための手数料や、そのほか登記費用などの諸費用は必要となりますが、手持ち資金以上の資産を運用できるのでレバレッジ効果を活かすことができます。

 

REITは取引所に上場されている銘柄から選ぶことになります。金融商品のため日によって価格が変動しますが、銘柄ごとに1口から購入可能です。価格は数万円〜数十万円となり、現物不動産投資と比較すると、少額であると言えます。

 

クラウドファンディングの最低出資額は運営会社によって異なりますが、最低1万円から投資できるところもあります。案件ごとに最低出資額と最高出資額が定められており、気に入った案件でも少額しか投資できないこともあるようです。

とはいえ、不動産投資が1万円からできるのはかなり手軽であると言えるでしょう。

投資期間・流動性による比較

現物不動産投資は、低価格な物件でも数百万円ほどするため、参入できる層が限られてくる投資です。売却に関しても、数ヶ月から1年ほどかかるので流動性は低いと言えます。

ただし、居住用物件は需要がなくなることはないため、エリアや物件を見極めることができれば安定した賃料収入が長期間に渡って期待できます。

また、投資額を賃料収入で回収すると考えると、長期間の運用が必要となるので、基本的には数年〜数十年の長期を前提とした投資に向いているでしょう。

 

REITは、取引所が開いている間は自由に売買することができます。流動性は高く、株式などの他の金融商品の値動きの影響も受けるため、あまり安定しないとも言えるかもしれません。特にホテル・商業施設・オフィスは、経済状況によって景気が左右されるので銘柄の構成比には注意が必要でしょう。短期間〜長期間と、投資家のタイミングで売買できる点がメリットです。

 

クラウドファンディングでは、物件ごとに投資期間が定められており、その期間は数ヶ月〜数年。その間は出資金を引き出すことはできないので、やや流動性は低いです。

数ヶ月〜数年で不動産投資の利益を確定できる点は手軽だと言えますが、定められた期間以上は投資を続けることはできません。その点、利益を大きくしにくい不動産投資でしょう。

リスクによる比較

現物不動産投資のリスクは、物件を持っているがゆえに生じる「空室リスク」「災害リスク」と、変動金利でローンを組んでいるために生じる「金利上昇リスク」です。

すべてのリスクを完全になくすことはできませんが、空室と災害は立地を選ぶことで軽減させることができます。金利上昇に関しては、すぐに返済額に反映されるわけではないので、金融機関への相談や借り換えなどで対応する方法もあります。

 

REITは投資信託を販売している投資会社が、倒産または上場廃止に至った際に価値が大きく損なわれるリスクを持っています。投資会社の規模や資産状況、投資信託の時価総額を事前に確認することで、ある程度リスクを軽減させることができるでしょう。

 

2017年の法改正によって、クラウドファンディングを利用した不動産事業を行う場合、登録事業者の資本金要件が大幅に緩和されました。それに伴い、クラウドファンディングの運営会社が増加していきましたが、裏を返せば事業としての規模や経歴が浅い企業も多いということです。また、人気案件には募集開始とともに申し込みが殺到し、思うように投資できないところもあります。

事前に会社の規模や、取り扱い案件の供給数や供給頻度を確認しておくとよいでしょう。

まとめ

最後に、それぞれに向いている投資スタイルをまとめます

 

 

・現物不動産投資

効率よく資産を大きくしたい。金融機関から融資を受けることができる属性である。

 

・REIT

手間なく少額から不動産投資をしたい。すぐに現金化できる状況がよい。

 

・クラウドファンディング

手間なく少額から不動産投資をしたい。自分で物件を選択して、さまざまな案件に投資したい。

 

 

ここまで解説してきたように、現物で不動産を持っているかいないかでは、全く投資にかかるリターンやリスクが変わってきます。どのような資産形成にも長期的な目線が必要ですが、個人にあった方法でそのスピードに差が出てきます。

 

自身にあった資産形成がわからない方は、まず少額から挑戦してみるのもいいでしょう。また、専門家への相談では、属性や資産状況から適切な投資方法を提示することもできますので、次の一歩を行動に移したい方にはおすすめです。

 

 

【筆者:ワイズアカデミー(株)】

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