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公開抽選で倍率操作やウソの完売御礼も…新築マンション販売の実態/ライブドアニュース

2022/08/17 ライフプラン

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ついに住宅ローン金利にも先高観が台頭してきた

「価格の高騰」と「金利の上昇リスク」というWパンチがマイホーム購入検討者に襲い掛かろうとしている

最高倍率96倍! 高くても人気マンションは売れる

 

足もと、マイホーム購入が受難の時代を迎え始めました。というのも、すでに東京23区内の新築マンション価格がバブル期のそれを越えるなど、住宅価格の高進が続くなか、ついに住宅ローン金利にも先高観が台頭してきたからです。

 

「価格の高騰」と「金利の上昇リスク」というWパンチがマイホーム購入検討者に襲い掛かろうとしています。日本にもインフレ圧力が忍び寄っており、購入のタイミングはより決断が難しくなっています。

 

にもかかわらず、人気のマンションは完売が続いています。

 

たとえば東京五輪の選手村を改装し、新築マンションとして分譲している「HARUMI FLAG(ハルミフラッグ)」(販売総戸数4145戸)の販売は好調です。この7月には、408戸を売り出し、登録申し込み数は5669組、平均倍率13.8倍、最高倍率96倍で完売しました。新型コロナの影響など、微塵も感じさせません。

 

ここから先は筆者の不動産営業マン時代の素行を赤裸々に記述したものであり、「HARUMI FLAG」や他の分譲マンション、デベロッパーを念頭に置いた話ではありません。

 

 

ウソの「完売御礼」は当たり前?

ある新築マンションでは公開抽選の際、営業マンが裏で倍率操作していました。また、売れ残り住戸があるにもかかわらず、平然と「第1期 完売御礼」をうたっていました。悪びれる様子もなく、事実とは異なる情報を公然と発信する……一体なぜなのでしょうか。

 

不動産営業の経験者なら、「この業界は契約がすべて」であることを誰もが痛感しています。不動産業界が伏魔殿(ふくまでん)のような所と揶揄(やゆ)されるのは、顧客軽視の悪習が常態化しているからです。

 

倍率操作もウソの完売御礼も、その根底にあるのは早期完売の実現です。大規模になればなるほど、プレッシャーは強くなるのです。こうした愚行はすべて販売担当となったマンションを竣工前に売り切るための窮余の策でした。

 

 

売れ残り住戸が“存在しない”売り方

では、ここから裏工作の“からくり”を説明していきます。まずは前提説明として、どうして「第1期」「第2期」というように期分けして新築マンションを販売するのか? その理由から解説します。

 

期分け販売には大きく2つの理由があり、1つ目が客付けを平準化させる狙いです。ひと昔前なら総戸数が200戸程度でも「大規模マンション」と呼ばれていましたが、近年、大規模化・高層化が進んだことで、今日では500戸程度が「大規模」の目安となりました。

 

当然、戸数が多くなれば、どうしても住戸によって人気(売れ行き)にバラツキが出ます。北向きより南向きのほうが売りやすいわけです。中住戸より角部屋のほうが人気は高くなります。そのため、営業サイドから見た場合、「売りやすい住戸」と「売りにくい住戸」をうまく組み合わせ(=期分け)、全戸完売を目指すのです。

 

つまり、「人気のない」=「売りにくい」住戸ばかりが残らないよう、期ごとにバランスよく配分して売り出すのです。各住戸の特性に応じて販売住戸を振り分け、客付けの平準化を目指します。

 

もう1つの理由が鮮度の維持です。これはマンション販売に限った話ではありませんが、ある商品を売り出そうとした場合、販売時に「新しさ」をアピールするのは基本中の基本です。新しいもの好きの日本人にとっては、なおさらのことです。実は、ここに期分け販売の狙いが隠されており、たとえば「第1期3次 新規発売」、続いて「第2期1次 新規発売」というように、期ごとに『新規発売』として広告展開することで、常に“鮮度”が保たれます。

 

もし、全戸をいっせいに販売開始し、未契約住戸が発生した場合、当該住戸は一度売り出した以上、二度と「新規」として販売できません。つまり、広告上は「売れ残り」として扱わなければならないのです。人間誰しも、売れ残り住戸を好んで買いたいとは思いません。期分けして慎重かつ確実に売っていこうという売り手の策略が、そこにはありました。

 

このように、新築マンション販売では「売れている」という印象をいかに与えられるかが重要なポイントになります。そのため「売れている印象」=「鮮度のよさ」をアピールすべく、「完売御礼」をうたうのです。

その後、売れ残った住戸は「契約がキャンセルになりました」とウソの説明をし、こっそりと水面下で売っていきます。これが新築マンション販売の実態です。住宅業界は「見栄のかたまり」そのものなのです。営業マンは虚勢を張って、日夜、担当したマンションを売り続けます。

「同倍率同時抽選」の死角と倍率操作の手口

 

続いて筆者が不動産営業マンだった頃、新築マンションの公開抽選には「同倍率同時抽選」という方式が採用されていました。

 

同倍率同時抽選とは、同じ倍率の住戸を一度に抽選してしまう方式のことで、【図1】を用いて説明すると、たとえば「倍率4倍」の住戸の当選番号が「3」になった場合、該当住戸「103」「201」「302」はすべて申込み番号「3」の人が当選する仕組みの抽選方式です。

さて、ここからが核心部分なのですが、倍率4倍の住戸に“本当”に4名の購入希望者がいるかどうかは、対外的に見た場合、誰にも分かりません。つまり、営業マンしか知り得ないのです。

 

ここがポイントで、たとえば倍率4倍住戸の103号室に実際は2名の購入希望者しかおらず、残り2名分が“ダミー”だったとします。すると、このダミー分を実在する2名のうちの1名に振り分けることで、割り振られた住戸(103号室)は当選倍率が3倍になります。

 

「本来の1票分」に「ダミー分の2票」が加わることで、合計3票分のくじ(当選倍率)を手にすることができるのです。これが「同倍率同時抽選」の死角であり、倍率操作の手口となります。

 

このように営業マンがダミーを入れる(倍率操作する)ことで、たとえ公開抽選であっても「キャンセルしない優良顧客」=「当選させたい顧客」を優先的に契約へと誘導できるのです。とりあえず申し込んでいる見込みの薄い客を事前に排除できるわけです。

 

そして、同様に「第1期2次」「第1期3次」「第2期1次」……と“顧客選抜”を繰り返すことで、安定的に契約住戸を積み上げていく。これが分譲マンションの販売スタイルなのです。

 

マンション購入は受難の時代を迎えました。にもかかわらず、人気物件の売れ行きは早いままです。そのため、申し込んだものの抽選に外れる人が増えるでしょう。しかし後日、突然にキャンセル住戸の案内が入り、希望に近い別の住戸を購入できるのです。これらはすべて公開抽選の倍率操作の仕業となります。

 

 

今回は、営業経験者だけが知るマンション業界のダークサイド(裏工作)を取り上げてみました。知識武装の一助としてご活用ください。
(文:平賀 功一(賢いマンション暮らしガイド))

 

 

 

 

参考元:【公開抽選で倍率操作やウソの完売御礼も…新築マンション販売の実態 - ライブドアニュース (livedoor.com)

 

 

 

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