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住人目線で解説! 入居に差がつく区分マンションの間取り・設備

2020/06/14 不動産投資

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「駅から近い」、「物件周辺の店舗が充実」、「治安が良い」など、物件の周辺環境で入居率は格段に上がります。

周辺環境が物件選びに欠かせない要素であることは間違いありませんが、最近ではリモートワークにより家で仕事をする人も多くなってきていますので、物件のソフト面も気が抜けません。

 

入居者が長く住みたいと思う間取りや設備など、しっかりとチェックしていきましょう。

デッドスペースのできにくい間取りが大前提

物件を購入する際にすでに入居者がいる場合、内装が見られないことも多いので見過ごされがちな間取りや設備。現在の入居者が退去した後に、なかなか新規の入居者が決まらないと思ったら、間取りが良くないことに気づくなんてことも……。

設備はある程度許容できても間取りは限界がありますよね。退去者が出てから焦らないように、間取りはきちんと確認しておきましょう。

 

 

まず、単身者向けもファミリー向けも間取りでチェックしたいのは2つ。

1つは部屋の角が90度の間取りであるか、そしてもう1つは梁や柱が出ていて部屋全体を圧迫していないかです。

 

長方形の間取りであることは必須

部屋の角が90度でなく、三角形の形になっている間取りは、その角の部分がデッドスペースになりやすいです。

家具は基本的に長方形なので、必然的に家具の配置がしづらい間取りと言えます。

 

梁や柱が少なく、すっきりとした長方形であること

柱が部屋に張り出していることでも家具の配置場所は制限されてしまいます。また、天井の梁が大きく出っ張っていると圧迫感を感じやすく、暮らしにくい部屋になりがちです。

 

部屋全体がすっきりとした長方形であることが、理想的な間取りだと言えるでしょう。

単身者向けの部屋の広さの基準は?

単身者向けのマンションの間取は、ワンルームか1Kが多いです。

ワンルームは、メインとなる部屋にトイレと浴室、キッチンが一緒に設置されています。一方1Kは、メインとなる部屋とキッチンがドアなどで区切られている間取りです。

 

右:ワンルームの間取り例

左:1Kの間取り例

 

世帯人数に合わせて必要と考えられる住宅の面積水準を居住面積水準と呼びます。

 

国が平成23年に定めた水準によると、最低限の住生活に不可欠な一人世帯マンションの広さは、25m2以上。

人によっては20m2あれば十分とも言われているので、1つの目安として覚えておくといいかもしれません。

ファミリー向けの広さと間取り

ファミリー向けマンションは、子供の人数と年齢で必要な間取りが変わってきます。

1LDKは、キッチン・ダイニング・リビングが複合している部屋に1つの居室が付く間取りです。子供がまだ小さく個室が必要ない場合、広さがある程度あれば1LDKでも十分暮らせる空間でしょう。

 

2LDKは、LDKに居室が2つ付くので、夫婦の寝室と子供部屋を作ることが可能な間取りです。さらに3LDKでは居室が3つとなります。

4LDKは居室が4つとなりますが、ほかのファミリー向けのマンションタイプと比べて、あまり多くはないようです。

 

世帯人数に合わせた居住面積水準を参考にすると、マンションの広さは以下の水準以上が適切だとされています。

 

【 】は未就学児(3〜5歳児)が1名いる場合の面積

 

不動産投資において、ファミリー世帯は居住期間が長いことがメリットです。家族構成の変化に対応しやすい広さと間取りであれば、さらに長く住んでもらうことも可能でしょう。

入居者がこだわりたい設備・条件ランキング

心地よく暮らすためには、部屋の設備も大切です。賃貸マンションで一人暮らしをする18歳から39歳の男女を調査し、こだわってよかった設備・条件と逆にこだわらなくてよかった点が明らかになりました。

収益不動産を探す上で、入居者のニーズを把握しておくのは必要不可欠。以下に、LIFULL HOME’Sが2018年に調査した

「一人暮らしをする上でこだわってよかった」設備・条件のランキングを紹介します。

 

<本当にこだわってよかった条件>

1.バス・トイレ別……66.9%

2.駅からの距離……57.1%

3.通勤通学時間……56.4%

4.賃料・管理費……54.7%

5.エアコン付き……52.7%

6.室内洗濯機置場……50.7%

7.最寄り駅のアクセス性……48.3%

8.2階以上……47.6%

9.独立洗面台……44.6%

10. 広さ……43.6%

 

駅からの距離や賃料を抑えて、バス・トイレ別が堂々の第1位でした。立地や家賃よりも優先度が高い条件であるという点は見逃せないポイントですね。

女性の方が設備に対するこだわりは強く、特にセキュリティに関する設備・仕様に関心が高い傾向にあります。例えばオートロックやTVモニター付きインターフォンなどがあることが女性にとっては望ましい条件と言えます。

 

一方で、こだわらなくてよかった条件のランキングは以下の通りです。

 

<こだわらなくてよかった条件>

1. 建物の外観……0%

2.追い焚き機能……6.%

3.インターネット使用料無料……6%

4.オートロック……9%

5.コンロ2口以上……9%

6.築年数・新築……6%

7.物件の方角(南向きなど)……6%

8.宅配ボックス……2%

9.建物の構造(鉄筋・鉄骨・木造など)……2%

10.独立洗面台……10.8%

※【調査実施期間】2018年11月25日〜11月27日

【調査対象者】首都圏、京阪神居住者で事前調査で「一人暮らしをしており、最近1年以内に賃貸の集合住宅に引っ越し、物件選びに関わった」と回答した18〜39歳の男女

【調査方法】インターネット

【有効回答数】一人暮らし:296人

 

 

建物の外観については、居室内がきれいで設備が充実していれば気にならない人が多いようです。追い焚き機能については、普段湯船に浸かることがないと回答した人が多数派だったために上位にランクインしました。

注目したいのは、6位の築年数・新築です。家賃が高くなるのであれば、あえて築年数の新しい物件にこだわるよりも、リフォームされた古い物件を選ぶ人が多いようですね。

まとめ

一般的に、ワンルームよりもファミリー向けの部屋の方が入居期間は長く安定しています。しかし、広さあたりの賃料はワンルームの方が高く、ファミリー向けは広さがあるため退去時のリフォーム費がワンルームよりもかさみます。

 

それぞれの投資効率を考えた上で収益物件を選択し、さらに入居者ニーズに沿った間取りと設備をチェックすることが大切です。

 

【筆者:ワイズアカデミー(株)】

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