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「天井が低め」の中古マンション購入 夫婦を襲った「悲劇」/ライブドアニュース

2022/06/06 ライフプラン

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「3200万で「天井が低め」の中古マンション買った「年収800万夫婦」、購入を大後悔した理由」

「3200万で「天井が低め」の中古マンション買った「年収800万夫婦」、購入を大後悔した理由」

5年前に3200万円で中古マンションを購入した安藤宏さん、智子さんご夫婦。しかし、【前編】「3200万で「天井が低め」の中古マンション買った「年収800万夫婦」、購入を大後悔した理由」で見た通り、そのマンションは天井高が思ったより低く、どこか圧迫感を覚えてしまいます。

 
 

購入を決断した智子さんは責任を感じ、不動産業者にキャンセルを相談しますが、320万円を放棄することになると言われてしまいました。そして、さらなる悲劇をご家族が襲います。

 

キャンセルはできるのか?

智子さんは諦めきれずに、セカンドオピニオンを求め、知り合いづてで別の不動産業者に現況を相談したところ、ローンに落ちてしまえば「白紙解約」(後述)となり、手付金が返金されるので、「ローンが通らなくなるように新たにキャッシングなどの借り入れをかけてしまえばよい。何で落ちたかまではわからないから」といった提案をされました。

しかし、そもそも虚偽をしてまで売主さんに迷惑をかけてしまうのは違うと思い、結局、このマンションをキャンセルすることは諦めることにしたのでした。「320万円を放棄してまで契約をキャンセルするほどのものではない」「まあなんとかなるでしょう」と考えたようです。

その時は、早く自分たちの「城」が欲しいという気持ちと、320万円の放棄をしたくないことが頭を巡り、「キャンセルしない理由」を探していたのかもしれません。

話は戻りますが、なぜご家族は、この物件の天井高が低いことに初回の見学で気づくことができなかったのか、二回目の見学で初めて気づくことになったのでしょうか。

じつは、この物件を初めて見学した時に見学に参加したのは智子さんだけであり、身長がそれほど高くはない智子さんは、天井高の低さに気がつかなかったのでした。

お二人の身長は、宏さんが178cm、智子さんは155cmで、智子さんは天井高の低さが気にならなかったようでした。そもそも日当たりや収納やキッチンの広さなどいろいろと見たかった部分があり「気づく余裕がなかった」と言うのが正しいのかもしれません。

 

 

「その他の条件」が良かった

落ち着いて考えれば気づくこともできたかもしれません。

しかしその物件は、その他のポイントが魅力的でした。日当たりもよく、収納の広さも申し分なく、希望通りのカウンターキッチン、築年数もまずまずで価格もバッチリ予算内な上に、小学校の学区も希望と合致しており、興奮してしまいすぐに「ここにしたい」と思われたそうです。

今まで見学した物件は日当たりが良くても予算が合わなかったり、リフォームされていて室内は綺麗でも築年数が古過ぎたりと、なかなか及第点が出る物件はなかったようです。

また不動産業者に、この後2組のお客様の見学が入っていると言われてしまったようで、焦りも重なり、物件の購入を決めてしまいました。

もともと宏さんは、「次の住まいについては智子さんが気に入ればどこでも良い」というスタンスを持っている方のようでしたが、見学した10件のうち8件は夫婦揃って見学をしました。

しかし、実際に購入を決めた物件については、智子さんが初めて見学した日に、宏さんがたまたま急な仕事が入ってしまいました。

不動産業者に見学を翌週に延期できないか相談してみたところ、「翌週には売れてしまっている可能性が高いから、一番手がとれるうちに見学して、写真を撮ってご主人に見せればいいのではないか?」といったアドバイスがあり、お子様を実家に預けて、この物件の見学は智子さんに任される形となりました。

智子さんが見学してすぐに携帯電話にて写真を送信して「ここにしたい」と伝えると、宏さんも「ここにしよう」と言ってくれ、見学してすぐに購入手続きをおこなったようです。

 

 

妻は気に病んでしまい…

この時点では二人とも天井高が物件の検討材料になるというのは、思いもよらないことでした。

天井高についてはご夫婦揃っての初見学であるリフォームの見積もり時点でご主人が体感して気付かれたようですが、宏さんは智子さんを責めることはしませんでした。

宏さんは「一人で見学させてしまって申し訳なかった。確かに圧迫感はあるけど命を削るものではないし、まずはこの物件で気持ちよく生活してみてやっぱり嫌だったら買い替えをしよう。そのために貯金も頑張ろうね」と伝え、さらには自分で調べて一覧にしたメモを見せてきたようです。以下がそのメモです。

 

 

「天井が低めの物件メリット10」

〇 冷暖房効率が良い。家計が助かる!
〇 落ち着きやすくくつろげる。仕事の疲れがとれる!
〇 狭い部屋も実際の広さよりも広く感じる。目の錯覚かもね!
〇 建築材料が少なく済んだので地球にエコである。宇宙船地球号に貢献!
〇 身長が高く感じる。ガリバー?トリックアート?
〇 声や音が届きやすい。喉に優しい!
〇 「天井からどのぐらいまで」と子どもの成長が計りやすい。とっっっても大事!
〇 照明器具などの取り外しがしやすい。台とか脚立が必要だと危険もあるね!
〇 掃除などのメンテナンスがし易い。長い目で見ると楽ちん!
〇 物件の価格が高くない。我々は買い物上手、他でちょっぴり贅沢しよう。最幸!

このような調子で夫婦仲は逆に良くなったようです。……とここで終わりにしたかったのですが、そうはいきませんでした。

 

 

「うちとどっちが天井が低いんだろう」

無事に物件の引渡しを受け、壁紙とルームクリーニングが終了し、晴れて引っ越しが完了しました。宏さんとしては、天井高については一件落着しているはずで気にしていませんでしたが、智子さんは通勤駅で見かけるプラットフォームに停車中の二階建てのグリーン車を見かけるたびに「うちの天井も低い」と思うようになってしまいました。

それからというもの、少しでも天井が低い空間があると「うちとどっちが天井が低いんだろう」と思うようになり、なかなかそのモヤモヤを払うことができませんでした。

宏さんの気持ちとは裏腹に、智子さんは内心本当に申し訳ない気持ちで一杯になり、宏さんが立っている姿と天井のスペースが少ないところを見るたびに常に自責の念を感じてしまうほどの状況に陥ってしまったようです。

それでも天井高の話はお互いが口に出すことはせずに過ごしていたのですが、新しい家の香りや町並みを楽しみながら、入居して1ヶ月が経過した頃に事故が起きてしまいました。

LDKに吊り下げた照明にご主人がぶつかってしまい、頭から流血(首まで血筋が垂れてくる)するほどのケガをしてしまったのです。

 

 

スマートフォンを落とした瞬間に

付いていた照明器具は全長40cmほどのもので、前の家でも使用していたちょっとお高いモノでお気に入りの照明でした。天井高が220cmで照明器具が40cmということは、天井から40cmつまり床からは180cm前後のところに器具がある状況で、宏さんはいつも照明とスレスレのところを移動することになっていたそうです。

それまでは意識的に近寄らないようにしていたとのこと。照明器具を変えることはどこかで負けを認めた気がしてしまったのかもしれませんね。

このように宏さんは、頭をぶつけないよう気を付けてはいたのですが、ポケットから落ちてしまったスマートフォンを拾い、勢いよく起きあがった時にぶつかってしまったようです。

智子さんは宏さんの流血に驚き、すぐさま病院へ連れていき事なきを得たのですが、その治療が落ち着いて会計を待っている時に「私のせいだ……」と考えてしまったようです。

それ以降は、さすがにその照明器具はお役御免ということで、新しい小さいものに変更しました。

それからは、天井高についてはスポーツ系のゲームで器具を使うものや筋力トレーニングの時など多少気になる時はあるようでしたが、徐々に積極的な嫌悪感は消えていったようです。とはいえ、心の奥にずっと引っかかるものはありました。

冒頭で紹介した今回の買い替えの大きな理由は「小型犬を飼いたいから」ということであったようです。マンションの規約でペットが飼育できない物件であったため、戸建に買い替えようということでした。

もっとも、天井高についてこれ以上考えなくて済むようになることも、ご家族にとっては大きな安心材料であり、住み替え後は、ホッと胸を撫で下ろしたとのことでした。

 

 

天井高、チェックすべき項目

住宅を購入する際には、後悔することがないように見学時のチェック項目として天井高も加えておくことが望ましいと考えられます。以下が、天井高を考える際のポイントです。

・日本には1950年5月に制定された建築基準法という建物を建てる際の「敷地、設備、構造、用途」についての最低基準を定めた法律がありますが、その中で居室の天井高は2m10cm以上にするというルールがあります。ちなみに学校などは3m以上です。

・天井高は居室のみの制限で、廊下や収納や納戸などにはこの制限は適用できません。

・販売資料の天井高は一番高いところの表記(LDKなど)です。

・ロフトは1.4m未満

・畳コーナー(部屋の一部が畳の小上がりになっている設備)なら2mでも大丈夫です

・天井クロスの選定で多少の印象は変わる

さらに参考までにお伝えしておきますと、身長174cmで腕は長くはない筆者が楽に手を伸ばすと届くのが約2.1m、脇腹が攣りそうになりながらしっかり手を伸ばすと届くのが約2.2m、A4の紙を横向きに持って届くのが約2.3m、縦向きに持って届くのが約2.4mです。

ちなみに私の場合は身長より5cmほど高いところに照明器具があってもヘディングができてしまいそうです。約175cm+5cm=約180cmのところです。デザイン性に長けている照明器具などの場合は天井から50cmくらいのところに器具がくると想定ができますが、それでもスレスレになってしまうのです。

 

 

天井が「高い」ことにもデメリットが

以下では、推奨できる天井の高さについて整理しました。

先に、天井が高いことのデメリットを確認しておきましょう。列挙すると以下の通りです。

・建築費がかさむ
・冷暖房効率が悪くなる
・電球交換や清掃などのメンテナンスがしにくくなるかも

このデメリットと、以下で紹介するポイントを勘案しながら天井高について考えてみてください。

ほかにもこんなポイントを知っておくと便利です。

・正座やあぐらをかくことが多い和室は低めでも良い。高過ぎると落ち着きが失われてしまうかもしれません。畳にあぐらをかいた時の目線は約90cmとなります。

・最近は、マンションのほうが天井が高めで、昨今の流行は2.5mです。以前は和室中心だったけれど、現在は椅子に座ることが多くなったことで天井高も高めになっていると考えることができます。

・天井高が2.7m以上になると固定資産税の計算にも影響が出ます(その部分の評価が約1.2倍)。

・オフィスの天井高などは低いと圧迫感があるので高めに設定することが望ましいです。広さによって圧迫感が変わってくるのでそのあたりも考えた設計を推奨します。150?(45坪)程度であれば2.5m~2.6mでも良いかもしれませんが、もっと広くなる場合は2.7m~3mなど必要に応じて調整する必要があります。

・「天井高2.6m」などと天井高が高いことを売りにしているチラシなどがあった場合、これは最も高い部分をうたっている可能性もあり、実際は下がり天井や梁(はり)があったりして、意外に開放感が少ないなんてこともあります。天井高は全体なのか、一部分なのか、しっかりと確認することが大切になります。

・戸建の平均値は2.2m~2.4m、マンションの場合は2.3~2.4mです。

・立った時の目線は床から約1.5m、座った時の目線は床から約1.1mです。

・キッチンの天井高について考慮する時には、空間を上中下に3分割して考えることが望ましいです。上部分は「換気扇や吊戸棚」で約70cm、下部分はキッチンの高さで約85cm、余りが中部分の作業スペースで、このスペースは65cm以上あると作業しやすいと考えられます。また、戸棚が高すぎる位置にあると作業効率が落ちるためキッチンの天井高は2.2m~2.3mが望ましいと考えることができます。

・玄関については玄関ドアが2.2mのものが多いため、玄関框(げんかんがまち)を20cmとすると天井高は約2.4mが多いでしょう。玄関は家の顔となりますので、そこで印象が変わりますが、長居する場所ではないためにやみくもに高くする必要はないと思います。玄関が高くて部屋が低いなんてことがないように全体のバランスをとることが大切です。

・ベッドで起きあがった時に天井に頭をぶつけないようにするには、ベッドから天井までの距離が105cm以上はあったほうが良いと考えています。

以上、天井高を考える際にポイント、ぜひ物件探しに役立ててください。

 

 

 

【参考元:「天井が低め」の中古マンション購入 夫婦を襲った「悲劇」 - ライブドアニュース (livedoor.com)

 

 

 

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