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賃貸住宅の原状回復、借り主が「新品に戻す」必要なし/日本経済新聞

2023/07/10 不動産ニュース

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「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を策定しており、原状回復の一般的な考え方を3つに整理して示している

原状回復の概念を「新品に戻すというものではない」ということを明確化したものですが、借り主の立場だけを過剰に守るというものではない

初めて住まいを買うにあたって、これまで住んでいた賃貸住宅から退去するという方も多いでしょう。このとき気になるのが原状回復費用を借り主がどこまで負担すべきなのかという問題です。2020年4月1日に施行された改正民法で、賃借人の原状回復義務に関するルールが明文化されましたが、一般の人が内容を詳しく知っているという状況にはまだ至っていません。今回は、原状回復の基本的な考え方と注意点についてお話しします。

 

国土交通省のガイドラインで3つのポイントに整理

 

国土交通省では、以前から原状回復にかかるトラブルの未然防止と迅速な解決を目的として「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を策定しており、原状回復の一般的な考え方を以下の3つに整理して示しています。

 

①原状回復とは、賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること。

 

②賃借人が原状回復義務を負う場合にも、建物や設備等の経過年数を考慮し、年数が多いほど賃借人の負担割合を減少させることが適当。

 

③賃借人に原状回復義務がある場合の負担対象範囲は、補修工事が可能な最低限度の施工単位とすることが基本。

 

経年劣化と通常使用の損耗は借り主に負担義務なし

 

民法621条では「賃借人は、賃借物を受け取った後にこれに生じた損傷(通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗並びに賃借物の経年変化を除く)がある場合において、賃貸借が終了したときは、その損傷を原状に復する義務を負う」としており、通常の使用や経年変化は除くと明記しています。また損傷の原状回復義務は「その損傷が賃借人の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない」と明記しています。国土交通省のガイドラインの①の部分とほぼ同じ内容です。

 

要約すると、建物と設備は時間の経過とともに価値が減少していきますが、経年変化と通常の使用による損耗分の修繕費用は賃料に含まれるものと考えられ、借り主がこの部分を負担する義務はないという考え方です。

 

次に②ですが、退去時に故意・過失、善管注意義務違反等による損耗等があり、借り主に負担義務があったとしても、全て賃借人が負担するわけではないということを言っています。例えば、カーペットなどは耐用年数を6年として、残存価値1円となるような直線(または曲線)を想定し、負担割合を算定するとしています。つまり、カーペット交換から4年経過したタイミングで入居し、2年経過した時点で退去したならば、借り主の故意過失等で汚れてしまったカーペット交換費用の3分の1を借り主が負担すべきだということになります。

 

上記③は、賃借人の負担範囲は、可能な限り、毀損部分に限定し、毀損部分の補修に必要な最低限度の工事費用に限定することが基本になります(1枚、平方メートルといった単位での費用)。例えばカーペットの1カ所にしょうゆをこぼして染みになってしまったからといって、床全面の張り替え費用を負担する必要はないということです。なお、壁紙の補修では汚損した部分のみ色のトーンが異なってしまうことがあるため、毀損箇所を含む1面分までは、賃借人負担とすることを認めています。

 

掃除など常識的な手入れと管理の義務はあり

 

ガイドラインは、原状回復の概念を「新品に戻すというものではない」ということを明確化したものと筆者は考えています。しかし、これをもって借り主の立場だけを過剰に守るというものではないことに注意しましょう。

 

例えば、借り主は賃貸物件に対して善管注意義務を負わなければなりません(民法400条)。難しい言葉ですが、掃除など手入れを常識的な範囲で行い、部屋を管理する義務があるということです。入居中に適切な掃除をほとんど行わなかった結果として特別な清掃を行わないと除去できないような汚損(カビなど)を生じさせてしまった場合、飲み物をこぼしたまま放置してシミ等を発生させた場合、結露が発生しているにもかかわらず賃貸人に通知せず、こまめに拭き取るなどの手入れを怠り、壁などを腐食させた場合は、通常の使用による損耗を超えていると判断される場合があります。

 

また、ペット不可の物件であるにもかかわらずペットを飼育していた場合、当然ながら損害賠償を請求される可能性もあります。筆者が管理していた部屋でも同様の経験があり、壁紙がひどく汚れ、破れ、室内に強いにおいが残っていたことがありましたが、かなりの額を負担していただいた例もあります。

 

ガイドラインでは、借り主として部屋を大切にする義務をきちんと履行することも求められているということを理解しておくとよいでしょう。

 

 

 

 

参考元【賃貸住宅の原状回復、借り主が「新品に戻す」必要なし - 日本経済新聞 (nikkei.com)

 

 

 

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