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住宅ローン金利「引き上げ」に金融機関のためらい/東洋経済オンライン

2023/02/28 ライフプラン

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日銀は2022年12月20日の金融政策決定会合で、長期金利の変動幅の上限を0.25%から0.5%に拡大

仮に短期金利が上がったとしても、金融機関の住宅ローン金利がどこまで上昇するかは未知数

転換を迎えつつある日銀の低金利政策に気をもんでいるのが、住宅ローンを展開する金融機関だ。

 

日銀は2022年12月20日の金融政策決定会合で、長期金利の変動幅の上限を0.25%から0.5%に拡大した。これに伴い、金融機関の資金調達コストが上がったことで住宅ローンの固定金利は上昇した。2023年1月、メガバンク3行は10年固定型の住宅ローンの基準金利を0.18~0.30%引き上げている。

 

住宅ローンには、返済期間中に金利が変わらない「固定金利型」と、半年ごとに金利を見直す「変動金利型」がある。

 

今回、長期金利が変動したことで上昇するのが住宅ローンの固定金利だ。消費者の多くが利用している住宅ローンの変動金利は、短期金利に左右されるため現時点では低水準を維持している。とはいえ、本格的な金融引き締めが始まれば、変動金利も上昇し、借り手の返済額が増加するリスクがある。

 

住宅ローンの借り換えに動く人が増加

住宅ローン金利の推移

日銀の発表を受けて、リスクのある変動金利から返済額を固定できる固定金利への借り換えを検討する消費者も少なくない。例えば、auじぶん銀行では2022年12月20日以降、1日当たりの固定金利への借り換え申込件数が従来よりも倍増した。

 

ただ、変動金利の”人気”も根強いようだ。auじぶん銀行の住宅ローン推進企画部・松岡慶マネージャーは、「新しく住宅ローンを借りる消費者の大半は変動金利を選んでいる。変動金利から固定金利への借り換え申し込みが急増したことは確かだが、全体に占める割合は(現時点では)大きくない」と話す。

 

住宅ローンの変動金利の動向は、多くの消費者に影響を及ぼしかねない。歴史的な低金利を追い風にマンション価格は高騰している。2022年の首都圏の新築マンションの平均価格は6228万円に上り、過去最高値を更新した(不動産経済研究所調べ)。

 

マンションの市場動向に詳しい東京カンテイによれば、2021年の首都圏の新築マンションの価格(70平方メートル換算)は、平均年収の11倍を超えている。金融機関による個人への住宅ローンの貸出金額は年収の7倍以内がおおよその目安なので、夫婦でペアローンを組まないと買えない価格水準に達している。

 

「夫婦でペアローンを組む世帯も増えており、金利が上昇すれば家計に大きな変化が生じる可能性がある」と、auじぶん銀行の住宅ローン企画推進部・亀屋祐部長は危惧する。

 

「利上げに踏み切れない」との見立ても

この先、住宅ローンの変動金利は上昇するのか。住宅ローン比較サービス「モゲチェック」を運営するMFSの塩澤崇取締役COO(最高執行責任者)は、「(日本企業の)賃金のベースアップは平均1%程度にとどまっており、金融緩和を解除するには不十分な水準だ。持続的な賃金上昇を伴った2%のインフレが実現しない限り、日銀は短期金利の利上げに踏み切れないのではないか」と分析する。

 

2022年に消費者物価は急騰しているが、原因は賃金上昇ではなく、ロシア・ウクライナ戦争やアメリカの利上げに伴う円安など、外部的要因によるコスト高だ。変動金利で資金調達する中小企業が多い中、金融引き締めへと転じれば景気が後退しかねないため、日銀は変動金利に影響を及ぼす短期金利を引き上げるのは難しいというわけだ。

 

仮に短期金利が上がったとしても、金融機関の住宅ローン金利がどこまで上昇するかは未知数だ。住宅ローン業務効率化システムを展開するiYell(イエール)の窪田光洋社長兼CEO(最高経営責任者)は「住宅ローンは金利勝負だ。顧客が競合に流出するおそれがあるため、各金融機関は住宅ローン金利の利上げに踏み切れないのではないか」と見通す。

 

金融機関が安易に住宅ローンの利上げを実施できない背景には、競争環境の厳しさがある。企業などへの貸出先が限られる地方銀行やネット銀行は、安定した収益を稼げる住宅ローンに注力している。企業向け貸し出しが伸び悩む中、各金融機関は底堅い需要が見込める住宅ローン金利を引き下げて新規の個人顧客を開拓している。

 

ある金融機関の住宅ローン担当者は、こうこぼす。「金融機関は金利を下げて消費者を奪い合っており、まさに泥仕合だ。現在のネット銀行などの住宅ローン金利は変動で0.4%台が多く、その水準を超えるとまったく勝負にならない。メガバンクも個別対応では優良顧客に対してローン金利を大きく下げており、競合他社の住宅ローンの金利動向が読みづらい」。

 

住信SBIネット銀行のモーゲージプラットフォーム事業部・江口真広副部長も「日本の賃金水準が変わらなければ、金利を上げるのは難しい」という前提を置いたうえで同様の指摘をする。「住宅ローン金利の引き下げ競争が激しい中、他行の動向次第では、仮に短期金利が上昇しても、その全てを住宅ローン金利に反映できない可能性がある。住宅ローン金利を上げると新規申込み件数の減少や、他行の住宅ローンへの借り換え増加が懸念される」。

 

金融機関は保険サービスや独自サービスの提供による差別化を急いでいる。auじぶん銀行の亀屋氏は「当行は団体信用生命保険の『がん100%保障団信』・『11疾病保障団信』を申し込んだ場合に上乗せされる金利を2022年5月に引き下げた。また、ライフネット生命と業務提携しており、金利以外の保険サービスも今後拡充していくつもりだ」と語る。

 

今後も金利の「引き下げ競争」は続く

住宅ローンを他のポイントサービスと連携して打ち出す金融機関もある。住信SBIネット銀行では、住宅ローンを借りた消費者にJALのマイレージを付与するサービスも提供している。「通常のウェブ申込みの住宅ローンと比較して契約率が2倍程度高い」(住信SBIネット銀行のモーゲージプラットフォーム事業部・古田篤司担当部長)。

 

だが、そうしたサービス面での差別化は道半ばで、あくまでも金利水準の増減が顧客争奪戦の勝敗を分けるポイントになっている。「住宅ローンの変動金利で0.28%を提示する金融機関もある。競合と差別化するため金融機関は保険サービスを充実させているが、今後2年程度は金利引き下げ競争が続きそうだ」と、iYellの窪田CEOは指摘する。

 

2023年4月には日銀総裁が交代する。それに伴い、異次元緩和の修正が予想されている。「2023年後半にアメリカの過度なインフレが落ち着き金利が下がると同時に日本経済の回復が進めば、日銀がイールドカーブ・コントロール(長短金利操作)を撤廃する可能性もある」と、MFSの塩澤COOは語る。

 

不動産投資ローンなどを展開するオリックス銀行の塩貝明大執行役員は、「2022年12月の日銀の政策変更を受け、金融緩和の解除が現実味を帯びてきた。この先、0.2~0.3%程度の短期金利の上昇は想定する必要がある」と話す。

 

金融緩和政策は遅かれ早かれ、いずれは終わりを迎える。そのタイミングがいつになるのか、金融機関関係者は日銀の動向に神経を尖らせる。

 

 

参考元【住宅ローン金利「引き上げ」に金融機関のためらい | 金融業界 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース (toyokeizai.net)

 

 

 

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